山本周五郎作品 3冊目 ”髪飾り” 感想

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夏休みを貰いましたが、今年は家族で出掛ける予定はないし、両親や友人と会う予定もないです。そうだ、子供たちが塾に行っている間に本を読みたい!と思い、読書の夏休みです。

読みたい部分をクリックすると、ジャンプします↓”髪飾り”については、3です。

宮部みゆき 時代小説    山本周五郎作品を読むきっかけ

宮部みゆき作品をよく読んでいたときに「本所深川ふしぎ草紙」「かまいたち」など時代小説も読むようになりました。主に通勤時間に読むので推理小説などは短編を選ぶ傾向があります。電車に乗っている時間は15分くらい。長編は夢中で読んで家事が疎かになりやすいので。

短編を探していて、たまたま手にとった時代小説が面白かったのです。最初に「本所深川ふしぎ草紙」を読んだのですが、江戸時代の東京の風景が目に浮かび、すっかり宮部ワールドへ

宮部みゆき 次の楽しみ

宮部みゆき「ぼんくら」も読みたい本の1冊です。1話ごとに独立している短編のようなのですが、短編どうしが繋がっている?らしいので楽しみにしてあり、時間の余裕があるときに読みたいと思ってます。

それから、宮部みゆきの長編(現代小説)も読みたい作品がまだまだあります。あー、今すぐにでも読みたくなってきました。

まずは 山本周五郎人気作品

宮部みゆき時代小説を読んで次第に、私にとっては新しい(それまで読まなかった)「時代小説」をもっと読みたくなり時代小説の巨匠山本周五郎の作品に興味を持ちました。

「赤ひげ診療譚」「さぶ」

まずは、この2冊を一気に読みました。

とってもよかった!!!

どちらも、ドラマ化および映画化されていますので「超有名」な作品かと思います。私は、ドラマも映画も観ていなかったので、なんのイメージもついていませんでした。根本的なメッセージは同じだと読み終えてからジワッと感じましたが、読んでいる間はストーリーの展開に夢中でした。

現代の医療ドラマ、新人の社会人ドラマの原作のような印象。普遍的な人間模様が描かれており、時代風景が変わっても変わらない美しさや感動があります。

髪飾り 山本周五郎

次に何読もうかなと思ったときに、タイトルが女性らしい感じがしたので、読んでみたいなと思いました。実は、「さぶ」のラストで驚いてしまい(ネタバレになってしまいそうなので、詳細書けませんが^^;、)山本周五郎作品の中の女性ってどんな風に描かれているのだろうと興味があったのです。

解説及び裏表紙より抜粋👇

山本周五郎の初期代表作は、「小説 日本婦道記」であるとされている。

直木賞候補作となり、作者は自らの信念にしたがって辞退

本書(髪飾り)には、文庫未収録の本シリーズ作品のすべてを収録。

読んでみた

私の予想は、非常によい意味で完全に裏切られ、登場する主人公女性は「カッコいい」です。

時代の中での女性の役割があるので、現代と比較して立場的な違いからくる考え方の違いはあることは理解しながら読みました。

感情の描写が素晴らしく、美しいものはいつの時代も美しいと再認識しました。青い空が美しい、夕焼けが美しいと思う気持ちは時代を問わないのだ、と。短編集ですが、どれを読んでも心が震える感じがしました。そのなかでも子を思う「母」の話や、身篭りながらも立場上国を守らなけばならない「母」の話は感情移入しやすく涙が溢れて止まりませんでした。

解説のなかに

「筆者が「あれはむしろ世の男性や、父親たちに読んでもらおうと思って書いたもので、小説自体の中では女性だけが特別に不当な犠牲を払っているようなものは1篇もない」と述べている」

と書かれています。その通りだと思います。そして、”働く女性”が当たり前となった現代の女性にも読んでいただきたいと思いました。

おすすめです。

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